母川回帰の願い           2012.03.25
三条リバティーライオンズクラブと五十嵐川を愛する会 五十嵐川漁協による鮭の稚魚放流が
一般の親子連れ等が参加して 渡瀬橋上流右岸で行われた。
この3団体による事業は 鮎の稚魚の放流も加え 年に数回行われている。
 五十嵐川漁協は 昨年の洪水で孵化施設が全て流失 また 鮭の捕獲用の「浮きウライ」も破壊された。
そのため 昨年の孵化事業は中止となり 今年の放流も危ぶまれた。
しかし 組合員の努力で稚魚の飼育施設が復旧 他の漁協から稚魚を譲り受け 五十嵐川の水で飼育していた。
この日は 朝から風雨に見舞われ 時折 みぞれも混じる生憎の天候だったが 
稚魚の放流を楽しみにしていた親子連れが 次々と会場に集まった。
漁協のトラックには 体長5〜6cmで約1gに育った稚魚が8万尾用意された。
参加した子供たちは 漁協会員から小さな鮭の稚魚がいっぱい入ったバケツをもらい
『大きくなって帰ってきてね』と 愛おしそうに 川縁からそっと流れに放っていた。
親子の放流が終わると 水槽からパイプで直接川の中へ放流。
荷台の水槽から吐き出される何万尾の稚魚には 川に出る前に パイプの中の激流に耐える試練が待っていた。
パイプの中では 小さな魚体を翻し流れに逆らうものの 最後は吐き出されるように川の中に・・・
稚魚の中には 川に出た途端 まさに「水を得た魚」の如く 本流の流れの中に一目散に消えてゆくものや
パイプの中の激闘に疲れ切って 岸辺にひっくり返ったままのものもいた。
しかし 参加した親子の 『がんばれ!』 の声援に 次々と本流に消えていった。